
今月は、匠ボランティアの「パンおばさん」こと井上さんをお迎えし、珍しい楽器・パンフルートの演奏会を開催しました。パンフルートは長さや太さの異なる管を束ねた世界最古の木管楽器で、ルーマニアでは“ナイ”と呼ばれ、素朴で柔らかい音色が特徴です。当日は井上さんが楽器を手に会場に入ると「どんな音?」「どう吹くの?」と、みなさん興味津々の様子。井上さんに質問する方もいらっしゃいました。

演奏は「コンドルは飛んでいく」から始まり、「ネバーエンディングストーリー」「タイタニック」などの映画音楽、さらに「ふるさと」「赤とんぼ」「夕焼け小焼け」など秋の歌や懐かしい曲が続き、歌集を手にした入居者の皆さんの歌声が自然と重なっていきました。パンフルートの落ち着いた音色に合わせて、皆さんの歌声もいつもよりしっとりして、会場はやわらかな雰囲気に包まれました。

最後に演奏された「涙そうそう」では、静かに聴き入る姿も見られ、井上さんの「楽器の名前だけでも覚えて帰ってくださいね。フルートにパンがついた楽器だと思うと覚えやすいですよ!」との言葉に、皆さん笑顔でうなずいていました。
パンフルートという珍しい楽器を演奏するボランティアさんがいらっしゃると知り、スタッフが興味を持ったことから実現した今回のイベント。普段なかなか触れることのない音色に出会えた、心あたたまるひとときとなりました!

