第6回 サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会

平成28年2月に第6回 サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会が開催されました。

今回の検討会では、前回に引き続き、次の4つの論点について検討されました。
(1)高齢者向け住まいの供給目標について
(2)高齢者向け住まいの質の確保に向けた方策について
(3)高齢者向け住まいと医療・介護との連携の在り方について
(4)低所得者・低資産高齢者の住まいと生活支援の在り方について

今回のハーウィルシニアレジデンス通信では、以上の検討内容についてご紹介させて頂きます。

(1)高齢者向け住まいの供給目標について
①課題
今後、高齢者が増加に伴い、要介護者の数も増加していくため、高齢者の住まいが不足していくことが予想されます。その中でも、要介護度の高い高齢者の住いの確保は重要になっていきます。
②今後の方向性(案)
・地域によって高齢化率などが異なるので、地域の実情に合った、高齢者の住いの供給を行う。
・園田眞理子教授(明治大学理工学部)は、サービス付高齢者向け住宅の入居対象者から、自立の高齢者を外し、要支援~要介護の方のみを対象としたらどうか?という意見も出た。

(2)高齢者向け住まいの質の確保に向けた方策について
①課題
サービスの質が、必要な質に達していない事業者が存在するという、懸念がある。
②今後の方向性(案)
・事業者間の競争を促すなど、サービス等の質の向上を図るための仕組みの構築
・事業者が倒産した場合等に、入居者の居住の安定が確保される仕組みの構築
・事業者の運営状況を適切に評価・監視するための取り組みの構築

(3)高齢者向け住まいと医療・介護との連携の在り方について
①課題
・将来、要介護度の高い高齢者の入居や入居者の将来の医療・介護ニーズに対応できない恐れがある地域がある。
・囲い込みによる過剰なサービスのおそれ
②今後の方向性(案)
・行政と事業者等の連携の促進
・在宅での生活をなるべく長く生活を続けていけるようにするため、拠点型サ高住や分散型サ高住、地域のサービス拠点等の整備の促進

(4)低所得者・低資産高齢者の住まいと生活支援の在り方について
①課題
低所得者等の高齢者は、入居等に必要な 費用の負担が出来ない恐れがあること。
②今後の方向性(案)
・空き家や既存の住宅等を高齢者住宅として活用
・低所得者のための各種サービスの検討